注文住宅を建てる場合、土地選びは不動産会社、建物はハウスメーカーと、それぞれ相談するのが一般的です。
ところが最近では、不動産会社とハウスメーカーまたは工務店が連携して、顧客の要望を反映した土地探しと注文住宅の設計・建築を一体化させるコラボレーションモデルが話題となっています。
新築を検討する人にとって、土地選びから住宅完成までをスムーズに進められるほか、コスト削減やリスク回避といった点も期待されています。
その一方で、コラボレーションモデルならではのデメリットもあり、流行りに流されることなく理想の家づくりができる方法を選択することが大切です。
この記事では、コラボレーションモデルの概要とメリット、利用する際の注意点などについてお伝えします。
コラボレーションモデルの概要は、冒頭でお伝えしたとおりですが、主な特徴として、
土地の選定から設計まで一貫してサポート
地域や法規制に適した設計プランを早期に提案可能
建築に適した土地を効率よく探せる
という点が挙げられます。
通常の家づくりと異なり、ハウスメーカーと不動産会社がタッグを組んで提案するところが、これまでにないものです。
熊本県内のハウスメーカーは大抵の場合、不動産会社と提携していますが、あくまでも紹介レベルであることが一般的です。
コラボレーションモデルとなると要望の整理から土地の契約と引渡し、建物の請負契約まで一気通貫で進めることができます。
この章では、コラボレーションモデルの特徴について、それぞれお伝えします。
一般的に不動産会社には土地について、ハウスメーカーには建物について、それぞれ要望を伝えますが、コラボレーションモデルの場合は、不動産会社とハウスメーカーで情報が共有されることに大きな意味があります。
その結果、ワンストップでのフォロー体制が可能になり、相談窓口も一本化されるため、打合せの回数などの負担が軽減される可能性が高まります。
また、情報共有によって情報の行き違いやモレがなくなり、家づくりのステップにおける確認作業も一貫したサポート体制によって、時間短縮につながることもコラボレーションモデルならではのことです。
ハウスメーカーは顧客の土地に対する要望を把握できるため、候補地や地域の法令に即した設計プランを、比較的早い段階で提案することができます。
さらに、顧客は提案された建物プランを持って土地を見学することで、住むイメージが持ちやすくなり、土地購入の判断がしやすくなります。
要望の整理や資金計画の詳細な打ち合わせも、不動産会社とハウスメーカーが連携することで無駄なく進められ、手続きなどに要する時間の短縮も可能です。
注文住宅を建てる際には、まず建物のプランをあらかじめ決めておく必要がありますが、不動産会社は建物の情報を持っていないため、顧客が不動産会社に伝えることになります。
しかし、法令の制限や地区協定などがあるエリアだと、建築費用が追加で必要になるケースもあり、場合によっては建築できないこともあります。
コラボレーションモデルでは、こうした二度手間の問題を事前に予防できることも魅力の一つです。
オンラインで探す場合は、熊本県内の土地と建物がセットで検索できる、物件情報データベースがおすすめです。
不動産会社とハウスメーカーにまとめて相談できるコラボレーションモデルですが、メリットもあれば、注意点もあります。
コラボレーションモデルは、誰とでも相性が良いとは限りません。
土地を自由に選べない可能性もありますし、注文住宅の仕様についても、限定サービスとして制限が付くことも考えられるからです。
しくみを理解したうえでの利用が大前提です。
コラボレーションモデルの場合、土地の情報整理と物件選定、提案は不動産会社が行いますが、同時にハウスメーカーにも情報共有されるため、建物配置や日当たり、駐車場などの建物配置も考慮されている点がメリットです。
ハザードマップ対策や地盤についての調査なども、相談次第で対応してもらえるため、資金計画や建築スケジュールの精度が高くなり、予期せぬ変更が少なくなります。
ハウスメーカーが土地の案内に同席してくれるケースもありますので、土地と建物のどちらについても、その場での疑問点を解消しやすいという点も魅力です。
余計な費用がかからないよう、最短で進められるという点もコラボレーションモデルのメリットといえます。
たとえば補助金の利用についても、地元に詳しいハウスメーカーや不動産会社ならば、情報を提供してもらえます。
また、法令上の制限や地区協定についても、不動産会社とハウスメーカーは情報共有しているため、土壇場になって希望の建物が建てられないリスクを事前に防ぐことで、安心して家づくりを進めることが可能です。
コラボレーションモデルは、想定される費用を早い段階で知ることができるため、全体的な費用とスケジュールを把握したうえで、家づくりを進めたい人に向いています。
コラボレーションモデルの一般的な初期段階でのステップとしては、ハウスメーカーを訪問し、提携している不動産会社から土地についてのコンサルティングを受けます。
そのため、提携先の不動産会社が取り扱う土地しか検討できないこともあり、さらにハウスメーカー独自のルールによって、さらに選べる土地が絞られることもあります。
たとえば大手鉄骨系ハウスメーカーでは、海沿いから1キロ以内は品質が担保できないため建築不可となっており、どうしても建てたい場合はハウスメーカーを変えなければなりません。
また不動産会社は、全ての土地を扱えるわけではなく、仲介不可の物件は仲介手数料がもらえないため、紹介してくれないケースも多いです。
本来は自由に土地探しできる筈が、コラボレーションモデルを利用することで制限されてしまうことがあります。
コラボレーションモデルは、土地と建物が1枚の資金計画で提案されることもあり、ハウスメーカーによっては、それぞれの内訳と総額が分かりにくいことがあります。
一般的には、資金計画の左側に建物、右側に土地の内訳が概算で記載されていますが、明確な決まりはありません。
そもそもコラボレーションモデル自体が、熊本県内ではまだ普及していないこともあり、建築条件付き土地と大きく変わらないことも考えられます。
いずれにしても費用の透明性については、気を付けていく必要があります。
ゆえに、土地と建物セットでの支払い例が知りたいときは、熊本県内の新築にふさわしい情報を提供しているサイトをご覧ください。
コラボレーションモデルを利用することで効率よく家づくりを進めることができます。
自分に合った土地、理想の注文住宅プランであることが、満足度を高めます。
これから熊本県内でもハウスメーカーと不動産会社のコラボレーションモデルが導入されることが広まることを前提に、利用する際のポイントを紹介しますので、参考にしてください。
まず、コラボレーションモデルを実施している不動産会社とハウスメーカーが、信頼できることが重要といえます。
具体的には、ハウスメーカーの独自ルールを押し付けられる、不動産会社の提案する物件には偏りがある、といったことがないようにしたいものです。
効率的ではあるが、土地や建物の仕様が限定されるとなると、注文住宅の醍醐味である「こだわり」は実現できない可能性もあります。
それを避けたい場合は、従来の注文住宅のステップを踏む方が、コストパフォーマンスや満足度は高くなる可能性があります。
建築条件付き土地とは、建築できるハウスメーカーが指定されており、一般的には土地の売買契約から3ヶ月以内に指定したハウスメーカーで請負契約を締結する必要があります。
一般的な自由設計が可能な土地よりも選べるハウスメーカーは減りますが、土地のインフラ整備が完了、地盤も調査済み、土地の仲介手数料がかからないといった点がメリットです。
仮に、気に入った立地にある土地が建築条件付きであれば、弊社リブワークではアパレルブランド「ニコアンド」などとのコラボ住宅を展開していますので、これもコラボレーションモデルとして検討していただければと考えます。
これから熊本県内でも、ハウスメーカーと不動産会社のコラボレーションモデルが広がりを見せる場合は、見積もりや提案内容だけでなく、アフターサービスや保証体制についても比較検討が重要です。
コラボレーションモデルに限らず、注文住宅においては、
ハウスメーカーなどに対して法律で義務付けられた保証制度
住宅瑕疵担保責任(10年間)
住宅瑕疵担保履行法による保険加入または保証金供託
ハウスメーカー独自の保証・アフターサービス
長期保証制度、設備保証、定期点検サービス、リフォーム・メンテナンスサービスなど
は必ず確認しておくことが求められます。
特に、ハウスメーカー独自の保証やアフターサービスは、その範囲が各社で異なることが多いですし、有償か無償かの違いも明確にしていないケースもあります。
住宅ローンの返済、固定資産税の支払いと合わせて、維持管理費用も事例や相場を示してくれるハウスメーカーだと、非常に安心です。
コラボレーションモデルは、不動産会社とハウスメーカーが連携して、効率よくかつ最適なプランを顧客に提案してもらえるため、話題になっています。
ただし、熊本県だけでなく全国的にも、これからのビジネスモデルのため、事例が少ないという面は否めません。
どのような提案のスタイルであったとしても、注文住宅に関しては、不動産会社とハウスメーカーの選定は慎重に行うことが重要です。
熊本県の土地と建物をセットで探す場合は、リブワークのe土地netにお任せください。
また、熊本県で注文住宅を建築される方で、土地情報をお求めの方はリブワークにぜひご相談ください。