熊本県でも土地を購入してZEH住宅を建てる件数は、年々増加傾向にありますが、それに伴って太陽光発電の導入件数も比例しています。
また、ZEH住宅に関する補助事業は多く公開されていることから、建築主にとっても導入ハードルが下がっている印象です。
しかし、ZEH住宅に欠かせない太陽光発電の導入には、メリットもデメリットもあることを十分に理解できていないことも懸念されています。
そこで今回の記事では、ZEH住宅と太陽光発電の補助事業やメリット・デメリットなどについて、改めて解説することにします。
これからZEH住宅の建築を検討している人は、是非、参考にしてください。
ZEHとは「net Zero Energy House」の略称です。
それを踏まえてZEH住宅とは、使用するエネルギーを省エネルギー化し、さらに太陽光発電によってエネルギーを創造することで、支出エネルギーをゼロにできる住宅であることを標榜しています。
例えば、災害時の電力確保や将来は高値で売却できる可能性が高いというメリットもあることから、熊本県でも注文住宅の新築の際は優先して検討すべき住宅仕様と言えます。
近年、問題となっているエネルギー不足を解消する上でも、ZEH住宅の増加は重要な役割を担っています。
現に国としても、より多くのZEH住宅が建築されるよう、後述する補助事業を展開しています。
ZEH住宅には、発電能力の違いという意味では、
の5種類があり、次のような特徴があります。
種類 |
定性的な定義と定量的な定義 |
ZEH |
外皮の高断熱化及び高効率な省エネルギー設備を備え、再生可能エネルギー等により年間の一次エネルギー消費量が正味ゼロまたはマイナスの住宅。 以下、全てに適合した住宅。 • ZEH強化外皮基準 • 再生可能エネルギー等を除き、基準一次エネルギー消費量から20%以上の一次エネルギー消費量削減 • 再生可能エネルギーを導入(容量不問) • 再生可能エネルギー等を加えて、基準一次エネルギー消費量から100%以上の一次エネルギー消費量削減 |
ZEH+ |
ZEHの定義を満たした上で25%以上の一次エネルギー消費量を削減し、さらに以下の3要素の内2要素を満たした住宅。 • 外皮性能の更なる強化。 • 高度エネルギーマネジメント。 • 電気自動車を活用した自家消費の拡大措置。 |
ZEH Oriented |
『ZEH』を指向した先進的な住宅として、外皮の高断熱化及び高効率な 省エネルギー設備を備えた住宅。 以下、いずれかに適合した住宅。 • ZEH強化外皮基準 • 再生可能エネルギー等を除き、基準一次エネルギー消費量から20%以上の一次エネルギー消費量削減 |
Nearly ZEH |
『ZEH』を見据えた先進住宅として、外皮の高断熱化及び高効率な省エ ネルギー設備を備え、再生可能エネルギー等により年間の一次エネルギー 消費量をゼロに近づけた住宅。 以下、全てに適合した住宅。 • ZEH強化外皮基準 • 再生可能エネルギー等を除き、基準一次エネルギー消費量から20%以上の一次エネルギー消費量削減 • 再生可能エネルギーを導入(容量不問) • 再生可能エネルギー等を加えて、基準一次エネルギー消費量から75%以上100%未満の一次エネルギー消費量削減 |
Nearly ZEH+ |
Nearly ZEHの定義を満たした上で25%以上の一次エネルギー消費量を削減し、さらに以下の3要素の内2要素を満たした住宅。 1. 外皮性能の更なる強化。 2. 高度エネルギーマネジメント。 3. 電気自動車を活用した自家消費の拡大措置 |
熊本県で土地を購入し、ZEH住宅の設計段階にある場合は、どのZEHにあてはまるかを、しっかりと確認しておくとよいです。
前述したようにZEH住宅は5種類あり、それに伴って補助事業の内容も異なります。
熊本県下の土地の取得も含めた資金計画にも影響があることから、補助額を把握しておくことは重要です。
ZEHの種類 |
補助金額 |
ZEH |
55万円/戸 |
ZEH+ |
100万円/戸 |
ZEH Oriented |
55万円/戸 |
Nearly ZEH |
55万円/戸 |
Nearly ZEH+ |
100万円/戸 |
なお、補助事業を受けるためには、各ZEH基準を満たすだけでは不十分です。
一般社団法人環境共創イニシアチブに登録されているZEHビルダー、もしくはプランナーが設計、建築、改修又は販売する住宅であることが必要となります。
ゆえにハウスメーカーや建築業者が、ZEHビルダーまたはプランナーであることを確認するようにしてください。
ZEHの基準を満たす為には、再生可能エネルギーによるエネルギー消費量の削減が必須となることから、太陽光発電を導入する必要があります。
つまり、ZEH住宅と太陽光発電はセットで検討することになりますが、太陽光発電がどのような仕組みであるかは知っておくべきです。
また、ZEH住宅とは別に太陽光発電の導入についても補助事業が公開されていることから、この章で詳しく解説します。
太陽光発電は太陽光を取り入れて家庭用エネルギーに変換する仕組みとなっており、ソーラーパネルとケーブル、パワコン、表示パネルの4つをセットとした設備です。
まず、太陽光を屋根に設置したソーラーパネルで受け止め、ケーブルを使って屋内にあるパワコンに送電します。
この時、ソーラーパネルに汚れがついてエネルギー効率が悪いと十分な発電ができないことから、パネルの発電効率は太陽光発電にとって重要なポイントとなります。
また、送電するケーブルもエネルギーが減衰しにくい仕様にすることで、より効率良く送電することが可能です。
送電されたエネルギーを、家庭用電力に変換するのがパワコンの役割になります。
太陽光発電によって創られたエネルギーは直流のため、そのままでは家庭用電力として使用することはできません。
そこで、パワコンによって家庭で使える電力、すなわち交流に変換して、さらに電力会社にも売電するようにします。
太陽光発電の平均的な発電量の相場としては、6~7kWの場合で160~180万円です。
パネルの枚数や形状などによって異なりますが、資金計画の目安としてください。
太陽光発電については、各自治体から補助事業が公開されており、前述したZEH住宅の補助事業と併用が可能です。
太陽光発電の設置を進める前に、自治体での補助事業の内容を、ハウスメーカーや建築業者を通じて確認するようにします。
なお、補助金額は発電量によって変わる、補助の上限を設けている、予算の関係で受付を終了している、といったこともありますので、随時、確認するようにしてください。
熊本市を例に挙げると、
太陽光発電の導入はZEH住宅に必須の要件ですが、やはりメリットとデメリットがあります。
なぜなら、太陽光発電によるエネルギー削減は、必ずしも確定や保証があるわけではなく、想定どおりにはならないケースもあるからです。
その一方で、長い目で見ればメリットの割合が多いことから、この章ではデメリットも含めて言及することにします。
太陽光発電のメリットは、光熱費を削減できるという点です。
特にオール電化住宅の場合は、電気代がほとんどかからない上に、世帯数やライフスタイルによっては、売電によってプラスになります。
電気代を気にして生活することがなくなり、熊本県下でも増加している大災害が発生した場合であっても、自宅で数日は避難が可能です。
また、太陽光発電が搭載されている家は資産価値が高く、将来、売却することがあっても高値が付く可能性があるという点も、大きなメリットといえます。
太陽光発電を導入する際には初期コストがかかり、さらに年数が経てば部品の交換も必要というメンテナンス費用の負担がデメリットです。
太陽光発電に使用するソーラーパネルやケーブル、パワコン、表示パネルには、それぞれ保証期間がありますが、大体、10年~15年であることが多くなっています。
例えば、15年を超えた時点で破損した場合、自費で交換することになるのですが、そもそも部品調達も困難というケースも想定されます。
特にソーラーパネルは、台風などが原因で飛来物が衝突することや、鳥のフンで汚れることで十分な性能を発揮できなくなるケースも多いのです。
ゆえに定期的にメンテナンスが必要となります。
また、極端に曇りや雨天が続いた場合は、設備に問題がなくとも発電量が減ってしまいます。
このように、設備の経年劣化や予測できない天候の影響を受けやすいという点が、太陽光発電のデメリットです。
ZEH住宅は、エネルギー消費量を抑えられる住宅であることから、国としても補助事業を公開して建築を促進しています。
また、ZEH住宅には太陽光発電の導入が必須となりますが、太陽光発電には一般家庭においても、
といったメリットがあります。
エネルギー問題だけでなく、生活においてもZEH住宅はおすすめです。
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また、熊本県で注文住宅を建築される方で、土地情報をお求めの方は、ZEHビルダーのリブワークにぜひご相談ください。